はじめて富士山に登ったが二度と登らないだろう
公開日: 2016-08-25 登山

きつかった
ほんとにきつかった
なにがきつかったって考えるとやっぱり『後半の降り』
もう頭の中のゴールは頂上なんです
ちょっとここで今回の富士登山をまとめよう
- 2016年8月15日(月)決行
- ルートは富士宮ルート(登りと降りが同じ道)
- 3人パーティの男男男
- トレーニングとして1000m以下の低山や毎朝ジョギング+昇降運動
- 天気雨
- 7:30に登山開始(6:30から一時間かけて高知順応済み)
僕はぜっっっっっっったい高山病になりたくない(だれもなりたくないわ)ので
二人を説得し1時間貰い高知順応をするわけで
その時に何して暇つぶししてたかというと「しりとり」
思えばあのしりとりしてた頃が一番楽しかったなぁ後半は歌の歌詞も有りになったりして
「ち」だとコレ歌ったり
そして漫画「岳」で読んだ疲れない歩き方「ちょろちょろ歩き」を実行しながらおそーくおそーくスローリーに登り山小屋が見えたら10~20分の休憩といったスパンで登り・・
15:00頃かな?頂上に着きました。
が
頂上はこの登山史上最悪の大雨で我々が頂上に居た時間は10分もありません
剣ヶ峰なんて以ての外。
ここから長い長い永い永い下山編が始まるわけですが流石の寒さに9合目でラーメンを食べます。
3000m超えのラーメンはちゃんと芯までほぐれてなく値段も富士山級ですが美味しかった
そしてしょっぱかった。
ちなみにラーメンはカップヌードルかとおもいきや東洋水産のほうのラーメンだった
僕は下山も遅いタイプ、メンバーは皆ばらばらに下山していきます
降りるの早い人はピョンピョン跳んでいくように降っていきます
丈夫な膝だなぁと感心しちゃいました。
この富士登山する前練習がてらの低山ハイクで下山中に膝に違和感を覚えてたので慎重に降ります。
その結果どうなったかというと・・
日が暮れます
ヘッドライト?用意してませんよ
これから富士登山する方は全員ジェントスの1000円くらいのでいいからリュックに忍ばしておきなさいとアドバイスします。
その暗闇の中、独り膝が痛いの我慢しながらずっと歩くんです
「何をしてるんだろう?」とほんと後悔の繰り返し
とは言っても歩かなきゃ帰れませんからひたすら歩き
結局20:30の5合目-駐車場までの最終バスには間に合ったけれど事件はそこで起きます
小野田!小野田!寒い寒い!
小野田!手が動かない!おかしいよ!
友人Aが低体温症になったみたいです
疲れきった僕は(こいつ死ぬのかな)(こいつの車で来たのに帰り誰が運転すんだ?)と思いながら介抱して手とか足とか伸ばしてモミモミしてあげてました。
災難は続きます。
駐車場に付いた後、僕はiPhoneを落とします。(正確には落としたと思ってた)
大雨の暗闇駐車場でiPhoneをロスト
すぐケータイを借り自分に電話します。すると?
切られます。
もう一回電話してみます。すると?
電源が入ってないと
僕は悟ります「完全に悪者に拾われたパターン」だと
そしてさっきあいのりでタクシー乗り場にいたあの若者が盗んだんだと決めつけます。
しかしその泥棒はもう夜登山に向けて出発してるんで誰もいません
富士山あるあるですけど御来光登山の影響で夜登山はめちゃくちゃ多いですツアーもあります。最終バスも満員でした(帰りはガラガラ)
車内は『低体温症になった男』と『iPhone無くした男』と『登山で疲れた男』
当然運転は登山で疲れただけの男の仕事
災難続きだったので彼の運転で事故ってみんな死ぬオチがあるんじゃないか?と思ったり
ああ明日ドコモショップ行かないと・・
紛失保険なんて入ってないしな・・
あのケース1万もしたのに・・
Googleの2重承認の電話どうすんだよ・・
と帰りの車内そんなことを思ってました
しかし僕にはラストホープこと最後の希望があったのです
それはみなさんご存知の「iPhoneを探す」機能

まさかこれを使う日が来るとは
とか言ってられません
家についてお湯に入ってから真っ先にPCでiPhoneを探しました
流石にiPhoneよりは寒い体のほうを気遣います。
すると以外にもそこに映るのは海沿いを動くiPhoneが
僕の予想では盗まれた(落とした)iPhoneは富士宮の駐車場か富士登山中だろう思ってましたが泥棒は移動中でした
「よーしこのまま家を突き止めて警察に突き出しちゃる!」と息巻く僕
そしてiPhoneが止まった場所をグーグルストリートビューで見ると
なーんだ友達の家じゃんww(低体温症のほう)
iPhoneはさっきまで乗ってた車の中にありました(正確にはゴミ箱の中に)
僕はすぐ家の電話から友達に連絡して「iPhone車の中にあるか確認してくれ」と説明し
遠隔操作で音を鳴らして発見できました。
友人は「明日取りに来て」といいますが嬉しい僕は「すぐ取りに行きたい」
友人は「遠いし眠いから無理だ」と言いますが嬉しい僕は「じゃあポストに入れておいて!」
そのまま一時間弱かかる友達の家までiPhoneを取りに行ったというところまでが富士登山だったのかな?というお話。
でも富士山でもいろんな良いことがありましたよ
例えば頂上付近の下山中にちょっとだけ話した「去年も登ったが頂上まで行けず断念して今年リベンジを狙った」という茨城から来た親子連れの方とか
同じ付近で自分の後ろに居た登山やウィンタースポーツしまくってる系の若い兄ちゃん二人組の一人がいきなり落語の「まんじゅうこわい」を噺だしたり
僕は電車やサウナみたいな閉鎖空間で知らない人が喋る会話を聞くのがとてもすきなので
こんなアウトドアでそれが体験できてとても元気が湧きました。
富士山のことばで
「一度も登らぬ馬鹿、二度登る馬鹿」という言葉があるとおり
人生で一度は登ってみてもいい山だなと思います。